船旅って、景色もエンタメも楽しいけれど――やっぱり一番のご褒美は「食事」と「お酒」。
三井オーシャンフジに乗船して驚いたのは、ただ豪華なだけじゃない、“引き算”と“こだわり”で磨かれた味の世界。
そして、お酒好きにはまさに夢のような圧倒的ラインナップのアルコールが、しかもオールインクルーシブで待っているんです。
この記事では、三井オーシャンフジの美味しい冒険にご案内しましょう。


三井オーシャンフジの食事とアルコール体験
今回乗船して感じたことは、三井オーシャンフジの食事と飲み物は、単なる「食べる」「飲む」を超えて、まるで一つのエンターテインメントのよう。商船三井が長年培ってきた食事、和食提供へのこだわりは、どこぞの海外クルーズ船の“おまけ的な和食”とは一線を画します。
例えば、お造りの盛り付けひとつを取っても、白い大根のつまを紅心大根に変えたり、賽の目にカットしたりと、毎日違う表情を見せてくれます。そんな細やかな工夫が、旅の食卓を飽きさせません。
総料理長の中山シェフ率いるキッチンは、過去乗船したにっぽん丸と並ぶ手間のかけ方とクオリティを楽しむことができました。
さらに特筆すべきは、アルコールの豊富さ。
2025年4月にオールインクルーシブのドリンクメニューが大幅リニューアルされたそうで、日本酒からクラフトビール、ワイン、ウイスキーまで“乗船中に全種類制覇はまず無理”というほどのラインナップが用意されています。
ぜひ一度メニューをじっくり見てみてください。ただし、スタッフの方がこれでもラインナップに満足していないとのことだったので次回乗船した際はまたかわってるかもしれないですね。
三井オーシャンフジでの多彩なレストランと船内ダイニングの魅力
三井オーシャンフジの食事は、和・洋・多国籍のすべてを高水準で提供。レストランごとの個性を活かしたメニュー構成で、連泊しても飽きません。
船内のレストランをご紹介します。
ザ・レストラン富士(メインダイニング)
船の中心的存在ともいえるメインダイニングです。夕食は和食と洋食が大体交互に提供され、船内新聞でその日が和食なのか洋食なのかが分かります。フリーシーティング制なので、営業時間内であればいつでも入店可能です。







テラスレストラン 八葉
ビュッフェ形式で世界各国の料理が楽しめるレストランです。個人的には外国船籍で外国人のスタッフが多いからか、にっぽん丸のビュッフェよりも多様なお食事かなと感じました。
ビュッフェのレストランではありますが、中には注文してたべる料理もあります。無料でいただけるのはステーキです。席についてから注文しますので、焼きたてをいただくことができます。スタッフの方がわざわざ焼き方や、ソース、付け合わせなどを丁寧に聞いてくれます。また無料の飲み物の中からお食事にあったドリンクをお勧めしてくれますのでこちらも楽しくなってしまいます。





プールサイドレストラン
日中限定で営業するカジュアルな軽食カフェです。パスタやピザ、ハンバーガーがメインです。にっぽん丸では、ハンバーガーとショコリキサーと軽食が中心でしたが、こちらのレストランは、さらに本格的なイタリアンの要素が含まれていました。パスタも作りたてを提供してくれますし、常時ピザも用意されてます。船内でイタリアンはこのカフェ以外あまり見かけませんので、イタリアンが食べたくなった時はこのカフェがお勧めです。
ハンバーガーはクラシックとチキンから選べ、アボカドやトマト追加などアレンジも可能。
今回乗船したのは7月の夏でした。外の暑さを考慮してか、カクテルは濃いめの味付け。氷が溶けるとちょうど良いバランスになるような配慮?をしてくれているのかな、ちょっと考えすぎかもしれないです。


MITSUI OCEANスクエア
レセプション横の軽食カフェです。ほうじ茶ラテや抹茶ラテ、チアシード入りスムージーなど、健康志向のドリンクも揃っています。
11時からはアイスクリームカウンターが登場し、種類豊富なフレーバーが無料で楽しめます。
朝食の時間はパンが種類豊富で、富士山パワーソルトパンは塩加減と外皮のパリパリ感が絶妙でした。


北斎 FINE DINING
三國清三シェフ監修の有料レストラン。三國シェフが初めてクルーズ船で三井オーシャンフジのために監修されたようです。乗船前から予約可能で、席数が少ないため特別感があります。
約3週間三國シェフのお店で実際にトレーニングされたシェフの方が船内の調理を担当されているようです。
和のテイストを入れた料理、三國シェフが北海道の出身なので海鮮をふんだんに使った料理が特徴的です。北斎は席数が少ないので、その分メインダイニングとは違い、手の込んだ料理を提供することができるようです。
レストランでは、メニューの中からお料理を選ぶことができます。更に追加代金を払うことでお料理に合うワインのペアリングや、オプションのメインを頼むこともできますが、オプションのメインは舌平目や和牛フィレとフォアグラの八丁味噌と赤ワインのソースというザ・フレンチという内容でしたので、僕は今回は和と洋のコラボレーション的な内容のメインを選びました。
和の要素を取り入れたフレンチコースは、北海道産の海鮮や旬の食材がふんだんに使われ、見た目も美しい。アミューズのメヒカリや小エビのフリット、鰹出汁の効いたオニオンスープ、デザート前のチーズワゴンなど、細部まで贅沢な演出が続きます。
アルコールは他レストランと同じく無料メニューから選べますが、ここだけのオリジナルドリンクもあり、ペアリングをお願いすれば、料理との相性抜群の一杯を提案してくれます。







クルーズで楽しむオーシャンフジのアルコールメニュー
三井オーシャンフジのアルコールは、無料で楽しめる種類の多さが圧倒的でした!
ビール、日本酒、焼酎、ウイスキー、ジン、ウォッカ、ラム、テキーラ、ブランデー、スパークリングワイン、赤白ワイン、オレンジワイン、カクテル、ノンアルコールまで網羅。
常陸野ネストのクラフトビールや、ワイン品種のバリエーション、イチローズモルトやボウモアといったハイブランドウイスキーも無料枠に含まれるなど、お酒好きには夢のような環境です。
オールインクルーシブなので、どこのレストランに行ってもドリンクは楽しめるわけなんですが、その中でもやはりバーでのメニューは秀逸でした。




オブザベーションバー 36
お酒好きが絶対に外せないのが、このメインバー。種類の豊富さは船内随一で、特にウイスキーやジンの銘柄にこだわりが見えます。クロモジ焼酎や飛騨産ウォッカといった珍しい国産スピリッツも揃い、飲み比べも楽しめます。
白赤ワインはもちろんのこと、ウォッカ、ラム、ジンにも日本産のメーカーが最低一つずつ含まれていたのが、印象的でした。飛騨産のウオッカなどを発掘してくるあたりに商船三井の本気度が感じられます。奥飛騨のウォッカはどういう味がするんだろうか。
ウイスキーの種類も多く、このバーのメニューだけイチローズモルトが無料のラインナップに入っていました。



オリジナルカクテルもこのバーが一番充実していました。

ルームサービス
24時間対応で、アルコールも無料で注文可能。深夜にウイスキーを片手にデッキで海を眺める——そんな贅沢な時間も叶います。
紅鮭海苔弁というものがあり、これが人気だそうです。朝食の時間帯などは提供されていません。下船日の朝食に食べようと思ったけどダメでした。一度食べてみたかったな〜。
有料でいただく特別な食事体験
北斎の三國シェフ監修コースや、八葉の寿司コースなど、事前予約で楽しめる特別なお食事は、クルーズのハイライトにぴったり。北斎では料理とワインのペアリングを楽しみながら、過ごす時間。まさにクルーズならではの贅沢です。
有料になるものは主に3つあります。
先程ご紹介した北斎 FINE DININGでいただく三國シェフ監修のコース料理、テラスレストラン八葉でいただくお寿司のコース、オブザーバーションバー36で終日航海日の午後にいただく和風アフタヌーンティー「玉手箱」です。
玉手箱の魔法にかかることができる和風アフタヌーンティー
終日航海日になりますが、予約制の和風アフタヌーンティー「玉手箱」も提供されています。有田焼の器に詰められた和菓子やサンドイッチ、冷茶と温茶のペアリングなど、甘味と茶の奥深い世界に浸れます。


八葉でいただくお寿司のコース
「おまかせ寿司コース」(4,000円)はテラスレストラン八葉でいただくことができます。
事前予約制で、先付けからお吸い物(土瓶蒸し)、お寿司などがコース仕立てで堪能できるようです。料理のエンターテイメントがあり、そこでお寿司のお写真だけ撮らせていただきました。実際には今回食べてません(笑)。にっぽん丸の中のお寿司屋さんもネタが新鮮で美味しかったのを覚えています。

まとめ:三井オーシャンフジの食事とアルコール体験を最大限に楽しむ
- 和食と洋食の切り替えや盛り付けの工夫で毎日新鮮な食体験が楽しめる
- 無料で楽しめるアルコール&ノンアルコールの豊富なラインナップ
- レストラン・バーごとの個性あるメニューを堪能
- 事前予約制の特別ディナーやアフタヌーンティーで非日常感を満喫できる
三井オーシャンフジは、食事とアルコールのクオリティ、種類、演出の全てが“期待以上”。
食とお酒を愛する旅人にとって、これ以上ないクルーズ体験になるでしょう。

