
クルーズ船のWi-Fiは本当に使いものになるのでしょうか。
ZoomやTeamsは可能か、リモートワークは現実的か、MSCベリッシマのWi-Fiは遅いのか。結論から言うと「目的次第」です。本記事では、衛星通信の仕組みから実体験まで解説し、仕事で失敗しない判断基準をお伝えしていきます!

船のWi-Fiって、死ぬほど遅いって聞いたんだが本当か…?Zoomが落ちたらにゃんこミーティングはどうしたらいいんだ?…まじで大丈夫?
クルーズ中のWi-Fi速度の実態|船内インターネットは遅いのか?
結論から言うと、クルーズWi-Fi速度は「遅いかどうか」よりも「目的に合うかどうか」で評価が分かれます。
私は過去にクルーズ商品の販売に携わっていましたが、出発前に聞かれる質問がありました。
「船のWi-Fiって、ちゃんと使えますか?」
実際のところ、陸上の光回線と同じ感覚で考えるとギャップが生まれます。ただし、最近はスターリンク導入船も増え、以前より確実に改善しています。
クルーズ中のWi-Fi速度はなぜ不安定になるのか
クルーズ船のインターネットは、地上回線ではなく衛星通信です。
海上では基地局がないため、人工衛星を経由して通信します。
以前お客様からよく聞いたのは、
「思ったよりつながらない」
「部屋だと安定しない」
という声でした。
これは速度が極端に遅いというより、
・衛星特有の遅延
・天候や航行海域の影響
・利用者集中による混雑
が重なって起きる現象です。
特に終日航海日や夜間は利用者が増えます。その時間帯は体感的に不安定になることがあります。
重要なのは「最大速度」より「安定性」です。
スターリンク導入で速度は改善した?
ここ数年で大きく変わったのがスターリンク導入です。
従来の静止衛星よりも低軌道衛星の方が遅延が少なく、体感は確実に改善しています。
利用されたお客様からも
「前よりかなり快適だった」
「動画も見られた」
という声が増えた様に思います。
とはいえ、陸上と同じ感覚ではありません。混雑時にはやはり速度低下は起きます。
スターリンク=常に高速という理解は危険です。ただし「以前より現実的なレベルになった」と言えます。
船内のインターネットが遅いと言われる本当の理由
私がクルーズの販売していた頃、お客様から帰着後に聞く声で多かったのは、
「遅い」というより「つながらなかった」という表現でした。
- 客室では弱い。
- 途中で切れる。
- ログインがうまくいかない。
こうした体験が「遅い」という印象につながります。
つまり本当の問題は速度よりも「安定性」と「期待値とのギャップ」です。
LINEやSNS、メール中心なら問題ないことが多いです。
しかし、大容量ファイル送信や常時安定したオンライン会議は、船によって差があります。
MSCベリッシマでのWi-Fi速度と料金は仕事でも使えるレベルか?
結論から言うと、MSCベリッシマで仕事利用を考える場合は、Wi-Fiの“速度”よりも「混雑で遅くなる時間帯がある」ことを前提に、用途に合うパッケージを選ぶのが重要です。MSC公式も、海上では衛星通信のため陸上の高速回線と同じにはならず、天候や障害物、混雑で遅延や不安定が起こり得ると説明しています。
MSCベリッシマのWi-Fi料金とプラン内容
MSC公式サイトで案内されているインターネットパッケージは、代表的に次の2つです。
- Browse Internet Cruise Package
Web閲覧、メール、メッセンジャー(例:WhatsApp等)のチャットが中心。
一方で公式ページ上、「動画視聴・動画/音楽ストリーミング・ビデオチャット」はできない、と明記されています。 - Browse & Stream Cruise Package
Browseの用途に加えて、ビデオチャットや音楽・動画のストリーミングが可能とされています。
したがって、ZoomやTeamsなど「ビデオ通話」を想定するなら、公式仕様上は Browse & Stream Cruise Package を前提に考えるのが筋が通ります。
MSCベリッシマのWi-Fi速度の口コミと実態
MSC公式サイトでは「いつが速いか」を断定しませんが、遅くなりやすいタイミングは明示しています。
具体的には、インターネット利用のピークは「朝いち」と「寄港地観光から大勢が戻る時間帯」で、混雑で遅くなる可能性があるため可能なら避けるのが望ましい、という説明です。
つまり、仕事用途で“落ちたら困る”オンライン会議を入れるなら、
- 朝一番を避ける
- 帰船直後(観光帰りの集中時間)を避ける
この2点は、公式情報に沿った現実的な回避策になります。
MSCベリッシマでのWi-Fi接続方法と注意点
MSCベリッシマのWi-Fiは、乗船後に船内ポータルへアクセスしてログインする仕組みです。最初の端末を登録し、同じIDで追加端末を有効化します。
利用可能エリアは、公式FAQでは「公共エリア全般およびほとんどの客室」と案内されています。
つまり、基本的には客室でも利用できる設計です。
ただし、Wi-Fiはアクセスポイントとの距離や構造物の影響を受けます。
そのため、環境によっては電波の入り方に差を感じる場合があります。
もし接続が不安定に感じた場合は、
・端末のWi-Fiを一度オフにして再接続する
・混雑しやすい時間帯(朝いちや帰船直後)を避ける
・場所を変えて試してみる
といった対応が有効です。
「客室は弱い」と一律に言えるわけではありません。
大切なのは、時間帯と場所によって体感が変わる可能性があると理解しておくことです。
クルーズ船でZoomやTeamsは使える?リモートワーク検証
結論から言うと、クルーズ船でZoomやTeamsは「船とプラン次第で可能」です。
ただし、常時安定した業務環境とまでは言えません。
仕事で使うなら、必要な通信環境を理解したうえで判断することが重要です。
Zoomはできる?必要な通信速度の目安
Zoom公式が推奨している通信速度の目安は次の通りです。
- 1対1のHDビデオ通話:上り下り3Mbps程度
- グループビデオ通話:3〜4Mbps以上
- 音声のみ:100kbps程度
つまり、数字だけ見るとそれほど高速回線は必要ありません。
しかし実際に重要なのは「Ping値」と「安定性」です。
衛星通信では遅延が発生しやすいため、速度が出ていても音声が途切れる場合があります。
クルーズWi-Fi速度を仕事基準で考える場合は、
・安定して3Mbps前後出るか
・通信が途切れないか
この2点がポイントになります。
三井オーシャンフジで実際にZoomした体験談
私が2025年に三井オーシャンフジに乗船した際、船内Wi-Fiを使ってZoom会議を行いました。
結果として、問題なく実施できました。
三井オーシャンフジでは、スターリンク社の衛星通信サービスを採用しており、ビデオ通話や動画配信が可能と公式FAQにも明記されています。
さらに、おひとり様1端末分の無制限Wi-Fiがクルーズ代金に含まれています。追加端末は1日3,600円です。
この「1端末無料」は大きな安心材料です。
仕事用のパソコンをそのまま接続できます。
ただし注意点もあります。
スターリンクが提供されない一部寄港地(台湾など)では利用できない場合があります。
「絶対に落とせない重要会議」は避けるべきですが、通常の打ち合わせレベルであれば十分実用的でした。
クルーズ船でリモートワークするなら知っておくべきこと
クルーズ船でのリモートワークは可能ですが、前提条件があります。
- 上位プラン(動画対応プラン)を選ぶ
- 混雑しやすい時間帯を避ける
- バックアップ手段を考えておく
例えば、
・会議資料は事前にダウンロード
・重要データはオフライン保存
・メール中心の業務に限定
このように業務内容を調整することが現実的です。
クルーズWi-Fi速度は「完全なオフィス環境」とは異なります。しかし、工夫次第でワーケーションは十分可能と考えています。
クルーズ中にeSIMやWiFiルーターは使える?
海上では基本的にeSIMやモバイルWiFiルーターは使えません。使えるのは寄港中や沿岸近くにいる場合のみです。
クルーズ中のWi-Fi速度が気になる方ほど、「自分でeSIMを契約しておけば安心では?」と考えます。しかし、通信の仕組みを理解しておく必要があります。
eSIMは海上で使えるのか
eSIMは地上の携帯基地局を利用します。そのため、船が沖合を航行している間は電波が届きません。
使えるのは次のようなタイミングです。
・寄港中で陸に近い場合
・沿岸を航行している場合
つまり、海上ではほぼ利用できないと考えておく方が安全です。「eSIMを契約したのに使えなかった」というケースは、海上での利用を想定してしまったことが原因です。クルーズ中に安定した通信を求めるなら、基本は船内Wi-Fiを利用することになります。
クルーズにWiFiルーターは意味がある?
ポケットWiFiも仕組みは同じです。地上の基地局を利用するため、沖合では圏外になります。
私も10年くらい前にアラスカクルーズでポケットWiFiが船内で使えると思い込んで失敗したことがあります。
例外として、陸に非常に近い海域では接続できる場合もありますが、安定は期待できません。
また、船内のWi-Fiを自分のルーターで中継することは、通常は推奨されていません。利用規約上、端末数制限があるため注意が必要です。
したがって、
・寄港地観光用にeSIMを使う
・海上は船内Wi-Fiを使う
この使い分けが現実的です。
クルーズ中のWi-Fi速度に不安があるからといって、eSIMやWiFiルーターで完全に代替できるわけではありません。
クルーズに乗船してWi-Fi速度で失敗しないための判断基準
クルーズWi-Fi速度は「速いか遅いか」だけで判断すると失敗します。
重要なのは、自分の利用目的に合っているかどうかです。
ここでは、仕事利用・スマホ利用それぞれの判断基準を整理します。
仕事目的なら選ぶべき船の条件
仕事で使うなら、まず確認すべきは次の3点です。
- 衛星通信の種類(スターリンクなど)
- ビデオ通話対応プランがあるか
- 端末数と料金体系
三井オーシャンフジのように、
・スターリンク採用
・ビデオ通話可能
・1端末無料
という条件が揃っている船は、仕事利用との相性が良いと言えます。
一方で、有料パッケージ制の船では、上位プランを選ばないとビデオ通話ができない場合があります。
また、重要な会議がある場合は、
・混雑時間帯を避ける
・事前に接続テストを行う
といった準備も必要です。
クルーズWi-Fi速度は「完全なオフィス回線」ではありません。しかし、条件を満たせば実用レベルには到達します。
スマホ利用だけならどこまで必要か
SNS閲覧、LINE、Web検索程度であれば、基本プランでも十分なことが多いです。動画視聴やビデオ通話をしないなら、上位プランは不要な場合もあります。
また、寄港地ではeSIMや現地SIMを使うという選択肢もあります。用途を明確にすることで、無駄な出費を避けられます。
料金に見合う価値はあるか
クルーズ中のWi-Fiは安くはありません。ただし、判断基準はシンプルです。
「そのクルーズ中に、どれだけ通信が必要か」
例えば、
・毎日業務連絡が必要
・仕事でWeb会議がある
・家族とビデオ通話したい
このような場合は価値があります。
逆に、
・SNSを少し見るだけ
・写真をアップする程度
であれば、寄港地のみ通信する方法も現実的です。クルーズWi-Fi速度は目的次第で評価が変わります。
大切なのは「自分の使い方」を先に決めることです。
よくある質問
Q1: クルーズ中にWiFiがつながらないのはなぜ?
主な理由は、衛星通信特有の遅延や混雑です。
海上では地上回線ではなく衛星を利用します。そのため、天候や利用者集中の影響を受けやすくなります。
また、朝いちや寄港地から多くの乗客が戻る時間帯は利用が集中しやすい傾向があります。
端末を再接続する、場所を変えるなどで改善する場合もあります。
Q2: MSCベリッシマのWiFiで動画は見られる?
MSC公式サイトでは、Browse Internet Cruise Package プランでは動画やビデオ通話は不可とされています。
動画視聴やZoomなどを行う場合は、Browse & Stream Cruise Package プランの選択が前提です。
ただし、混雑状況により体感は変わります。常に安定して高画質で視聴できるとは限りません。
Q3: ダイヤモンド・プリンセスのWiFiは速い?
ダイヤモンド・プリンセスでは、プリンセス・クルーズが提供する「MedallionNet®(メダリオン・ネット)」というインターネットサービスが利用できます。
公式サイトでは、ストリーミングやビデオ通話に対応するパッケージプランが案内されています。
具体的な通信速度(Mbpsなど)は公式には明示されていません。混雑状況や航行海域によって体感は変わります。仕事目的で利用する場合は、最新のプラン内容と条件を事前に確認しましょう。
Q4: クルーズ中にLINE通話は可能?
音声通話のみであれば、必要通信量は少ないため比較的安定しやすいです。
ただし、ビデオ通話は上位プランが必要になる船が多いです。
重要な通話は、寄港中など比較的安定しやすいタイミングを選ぶ方が安心です。
まとめ|クルーズ中のWi-Fi速度は目的次第で評価が変わる
・クルーズ中のWi-Fi速度は陸上回線とは別物と考える
・ZoomやTeamsはプランと時間帯次第で可能
・海上ではeSIMやWiFiルーターは基本使えない
・仕事利用なら船選びと事前確認が重要
通信の不安が解消できれば、あとは英語・追加料金・ドレスコードなどもチェックしておきましょう。
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みったまん
コーヒー焙煎が好きな現役旅行会社員。…でしたが、今は9ヶ月の息子に全力で人生を持っていかれ中。可愛すぎて、もはや恋人枠。パートナーのために作ったお菓子で、なぜか家族全員が成長中。旅先では景色より「体験」に感動するタイプ。このブログでは、実体験をベースに旅の楽しさを発信しています。── 保有資格・経歴 ──・総合旅行業務取扱管理者・旅程管理主任者(国内・海外)・クルーズコンサルタント・コーヒーソムリエ・日本酒ナビゲーター




